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フィンランドの異才アキ・カウリスマキ監督が、記憶をなくした男の戸惑いと淡い恋をしみじみと語る、カンヌ映画祭グランプリ&主演女優賞受賞作。ヘルシンキにやって来た男が暴漢に襲われ、記憶喪失に陥ってしまう。彼は港湾のコンテナで生活を始め、食事や服の面倒をみてくれる救世軍の女性に恋をするが、銀行強盗に巻き込まれたことから身元が発覚し…。
カウリスマキ監督ならではの、無表情な登場人物、少ない台詞。しかし、そこに人生の悲喜こもごもが見え隠れし、深い感動を誘う。犬に至るまで脇役の存在感も強烈だ。劇中に、クレイジーケンバンドによる日本語の曲「ハワイの夜」が流れ、「にぎり鮨」も登場するなど、唐突な日本ネタに思わず頬が緩む。(斉藤博昭)
内容(「キネマ旬報社」データベースより)
『浮き雲』のA・カウリスマキ監督作。ヘルシンキに漂着したある男が、突然暴漢に襲われた。男は奇跡的に一命を取り留めたが、過去の記憶をいっさい失ってしまう。人生の苦渋を浮かび上がらせながらも、やがて生まれる再生と希望を感動的に描いた傑作。
きょうは、バナナを買ってきて、ミックスジュースをつくってみた。
黒ゴマと豆乳で、なかなかおいしい。
夜、アンジェラ・アキがNHKの番組にでてた。
未来の自分に宛てた手紙を、中学生が朗読する場面があって、甘酸っぱい気分になる。
本当の自分とか、やっぱり思春期には考えてしまったけれど、今はあんまり考えない。
別に、答えがでたわけじゃないし、全然解決してないとおもうのだけど。
『過去のない男』をみてみた。とてもいい作品だった。
出てくる人はあまり愛想がなくて、あまり余計なことを喋ったりしない。
だからこそ、そういう演出のなかで、言葉じゃなく行動としての人情みたいなものが、際立って感じられるというか。
アドレナリンはあんまり出てる感じではなく、静かに淡々と、自分が誠実だとおもう行動をとっているような気がする。
アイデンティティを喪失した人が、それを取り戻すわけじゃなくて、それを塗り替えていく。
その過程が、とてもわくわくするものだった。そこには、過去の記憶をベースにした、自己の再構築っていう意図はあまりないとおもう。そこにあるのは、「本当の自分はなにか」じゃなくて、「本当に大切なことはなにか」って問いだとおもう。
誰かのために動くっていうより、自分が大事だとおもうから、そうしたいからそうするんだ、っていう意志、いい意味で空気をよまない感じ。(もちろん、その人にとって必要なものをきちんと考えられた上での話だけど。)その物語を通して、貧しさ、みたいな問題も描かれていて、すごいとおもう。つぎに何が起こるんだろうってわくわくしながら見れて、社会性があって、はっとするような構図があって、本当にいい作品でした。
アマゾンのレビューには、過去の作品からの引用シーンが多いことから、それがアキ・カウリスマキの作品に出演していたマッティ・ペロンパーへ捧げたものなんじゃないか、ってことが書かれていて、ふーん、そうなんだ、とおもった。
もしかしたら違うかもしれない、その深読みが、なんとなくおもしろいとおもう。
追記
近所に、駄菓子カンパニーと書かれた建物がある。
看板には、玉ねぎのお父さんがスコップを持っていて、そのスコップの上に玉ねぎの息子がうれしそうに両手をあげて、笑顔で座っている。あれを見るたびに、スコップの上に座ってるだけなのに、どうしてそんなにうれしそうなのだろう、とか、駄菓子カンパニーなのに、どうして玉ねぎなんだろう、と疑問に感じるのだけど。
あんなふうに意図のわからないもの、計りにくいものっていうのはけっこう面白い気がする。
『Angela Aki - Will you dance (live)』
http://www.youtube.com/watch?v=RMJwQgFQJA4
ジャニスイアンの曲。(原曲もとてもいいよ。)
今さらだけど、アンジェラさん、歌うまいなぁ。
『We’re all alone - Angela Aki』
http://www.youtube.com/watch?v=jG5e42WXUcI
↑こっちのカバーもよかったです。
歌詞の意味とか、けっこうちがうような気もするけど。
むしろ、曲を借りて、アンジェラさんが日本語の歌詞をくっつけたと考えたほうがいいかも。
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