内容(「GAGAデータベース」より)
「トリック」シリーズの堤幸彦監督が、業田良家の同名4コマ漫画を映画化したコメディ。大阪の下町を舞台に、元ヤクザの暴力男・イサオと、彼に健気に尽くす内縁の妻・幸江の風変わりな愛を描く。『嫌われ松子の一生』の中谷美紀、阿部寛が共演。
今日は「自虐の詩」の映画をみた。たまたま読んだ原作がとてもよかったので
はじめてキャストや監督を聞いたときにどうなるんだろう、って思ったけど、
見てみた感想としては、かなり良作だとおもう。
僕が読んだ原作は竹書房の文庫版で、上下巻にわかれていた。上巻は、ほとんど共感できなかった。(別に、感情移入して読む必要はないのだけど、感情移入して読める作品のほうが楽な気がする)なんだかよくわからんが、暴力をふるってる男がいて、それに耐えながらも、離れない関係依存みたいな女がいて、不憫に感じても同情できない感じ。どうして離れないんだろう、っておもう。上巻だけなら、「ドメスティックバイオレンスギャグ漫画」って感じ。
でも、下巻に入って、作者がふたりの過去に対する描写を重ねていくうちに、二人の関係に横たわっていた文脈が見事に塗り替えられていく。あのつまらないだけじゃなく、虐待やらなんやら含んだ一見、「不幸」に見えていた人たちの話が、すこしづつ別の意味を持ち始めていって、ラストシーンを迎える頃には、上巻の冗長性が全体の物語の豊かさを支えるカタチにつながっていく。
当たり前な話だけど、堤監督は、原作を読んだあとに映画をつくっている。だからこそ、たぶん、物語がどんな形で終わって、それまでの描写がどういう風に意味づけられるのか、を意識しながら、作品の構成を考えたんじゃないだろうか。
これまでに映画だけじゃなく、ドラマやなんかでも、いろいろな仕事で数をこなしている人だから、かなり洗練されているし、原作に感じた冗長性がなくて、いいとおもう。
ただ、サービス精神が旺盛な監督なので、原作に感じた日常性というかちっぽけな感じというか、非ドラマチックな感じは、ギャグと非日常性とメロドラマっぽい演出でもって、彩られてる感じ。でも、中谷さんの演技がすばらしくて、このフィクションの中で、ささやかだけど現実感を添えているようにおもう。
自分としては、映画のほうが好き。誠実な作品だとおもう。大人の事情だろうけど、日常を日常のまま描くのは難しくなくても、それを120分みせるのはむずかしい。それに、たぶん、原作をそのまま映像化すれば、原作フリークなカルトを喜ばせるだけで、痛々しくて、生々しくて、正視できなかったとおもう。それが中谷さんみたいに、受け手にまっすぐ伝わるような演技をする人ならなおさらだとおもう。
そこになんらかの演出を加えて、たくさんの人に見せられるものにするほうが、自分は大切だとおもうから、堤監督は良い仕事をしたとおもう。
熊本さんの話はやっぱいいね
追記
きょうもポテトサラダ。すこしアレンジして炒めたひき肉いれてみた。
それと、和風きのこパスタ。「きょうの料理ビギナーズ」は便利だ。
コメント
あれわかりやすくていいよね!(いえ私は買ったことはないけども)
というか、いつも料理をちゃんとしてて偉いなあ(´`) 私も見習わねば…
写真とかもたくさん載ってて、わかりやすいよね。
(レイアウトとかデザインとかもシンプルでいい感じ。)
料理はちゃんとしてるのか、正直あやしいよ。(苦笑)
昼食は、ほとんどコンビニか、パン屋に行ってるよ。
ゆうはんは、基本的に自炊で、たまに一生懸命つくるんだけど。
でも、まだレシピみながら作ること多いから、もっとうまくなりたいな。